陸半球と水半球

地球を真っ二つに割った半球を考える。このような半球のうち、陸地の占める比率が最大となるように切断した半球を陸半球、海洋の比率が最大となるような半球を水半球という。

陸半球の中心は北緯48度・東経0.5度でフランスの中にある。陸半球は陸地が最大となる半球であるが、陸地と海洋の面積比は49:51で、海洋の面積のほうが多い。また、地球の全陸地の8割以上が陸半球の中にある。

一方、水半球の中心は南緯48度・西経179.5度で、ニュージーランドの沖にある。水半球はその面積のおよそ9割が海洋で占められる。

陸半球と水半球の中心は互いに対蹠点の関係にある。つまり、地球を真っ二つに割った片方が陸半球ならば、もう片方は水半球である。

陸半球と水半球の中心が真逆(対蹠点)になる理由

よくよく考えてみると、陸半球の反対が水半球になるというのは、ひどく都合の良い話のようにも思える。しかしこれは必然だそうで、以下のように証明される(らしい)。

地球を均等に二つに割って、それぞれを半球1・2とする。半球1の陸と海の面積をそれぞれa1,b1、半球2の陸と海の面積をそれぞれa2,b2とおく。このとき、
   a1 + b1 = 一定(半球の面積) ……(1)
   a2 + b2 = 一定(半球の面積) ……(2)
が成り立つ。また、
   a1 + a2 = 一定(陸地の総面積) ……(3)
   b1 + b2 = 一定(海洋の総面積) ……(4)
である。

半球1を陸半球と仮定すると、半球1の陸地は最大となり、a1が最大となる。このとき、(3)式よりa2は最小となる。次に(2)式に着目すると、a2が最小のときb2は最大となる。つまり、a1が最大のときb2は最大となる。言い換えると、半球1の陸地が最大のとき、半球2の海洋は最大となる。つまり半球の一方が陸半球なら、他方は水半球となる。

(1)式と(4)式を使って水半球の海洋が最大というところから求めても同様に証明できる。

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