山崎

兵庫県宍粟市山崎町
2017年11月訪問、2017年12月更新

兵庫県の西部に宍粟市という市がある。旧宍粟郡の4町(山崎町、一宮町、波賀町、千種町)が合併する形で、2005 年に誕生した市だ。

しかし、この宍粟市、個人的にはどうにも謎に包まれている存在だった。兵庫県の本土では唯一の鉄道の通らない市で、何かのついでに寄るような所でもなく、これまで足を踏み入れることがなかったのだ。そんな宍粟市の、中心となる旧山崎町中心部を訪問した。

 

鉄道が通らない市なので、公共交通機関でのアクセスはバスに限られる。姫路からは路線バスが、神戸や大阪などからは高速バスがそれぞれ出ている。山崎町鹿沢地区の県道 53 号線沿いにはバスターミナルがあって、路線バスや山崎地区を始終点とする一部の高速バスが乗り入れている。

バスターミナル
県道 53 号線(中鹿沢交差点付近)

バスターミナルを出て、少し南の方へ行くと、市内随一の商業施設である「咲ランド」がある。イオンを核とするショッピングセンターで、家電量販店(ジョーシン)や、100 円ショップ(ダイソー)などの専門店も入っている。モールというほど大きな施設ではなく総合スーパー程度だが、市の規模を考えると十分に大きな商業施設と言える。周辺の佐用町などからも集客しているのかもしれない。

咲ランド

逆に、バスターミナルから北の方へ行くと、商店街がある。東の「山崎町商店街」、西の「さつき通り商店街」の 2 地区に分かれている。両者を合わせると、東西 1 km ほどの範囲にわたる。そのうち営業しているのは 2 割程度だった。

山崎町商店街
さつき通り商店街
西兵庫信用金庫の前の一部分だけアーケードがある。

さつき通り商店街の西の終わりには、伝統的な町並みがある。城下町としての名残を残す一帯だ。このあたりには酒蔵が何軒かあり、「酒造通り」と呼ばれたりもするという。

伝統的な町並み

旧市街を離れ、市街地の東の方を南北に貫く国道 29 号線へ。やはり、チェーン店は、旧来よりの市街ではなく、ロードサイドに立地している模様だ。

国道 29 号線(山崎町床能)
国道 29 号線(山田交差点付近)

国道のさらに東側には揖保川が流れる。そしてその川岸には「高瀬舟の船着き場跡」がある。ここに町ができて発展してきたのは、揖保川を上ってくる商船の船着き場があり、物資が集積する地だったからだ。その歴史がこの場に残っている。

揖保川
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