三日月湖

三日月湖とは、蛇行する河川に新たな短絡ルートが形成されたあと、旧河道がせき止められてできた湖のことである。

できかた

河川のカーブするところでは、外側のほうが内側より流速が速くなる。


この速度差により、カーブの外側のほうが浸食作用が強くなる(逆に、内側のほうが堆積作用が強い)。


この作用により、蛇行河川の曲率は大きくなっていく。


曲率が大きくなっていくと、短絡流路ができる。このような流路ができるきっかけとしては、単なる浸食作用のほか、洪水などの災害が考えられる。


水はショートカットできるほうを進んでいくので、曲がっている方の河道は取り残される。


実例

日本国内では石狩川が有名だ。以下の地図は、北海道美唄市、奈井江町、浦臼町で見られる三日月湖を表示している。

石狩川(北海道美唄市、奈井江町、浦臼町)

海外に目を広げると、アメリカのミシシッピ川周辺には非常に多くの三日月湖が形成されている。以下の地図に表示しているのは、ミシシッピ川とその三日月湖のリールフット湖(Reelfoot Lake)である。地図を川に沿ってスクロールしていただけるとわかるが、川の周囲に無数の三日月湖が存在する。また、三日月湖になる前の、ショートカットされた流路や、曲率の大きい河道も見られる。

ミシシッピ川(アメリカ・テネシー州)
トップ地理ノート>三日月湖