人口ピラミッドは、性別および年齢別の人口を示したグラフである。縦軸に年齢、横軸に人口を置く。人口は男女で分けて表示され、左右に棒グラフが伸びている。
国や地域単位で作られ、比較対象となる。人口や性別構成はその地域の状況を映し出すので、各地域の社会環境を把握するのに役立つ。
人口ピラミッドはその形状によって大まかに分類される。あくまでも大まかな分類であり、実際の人口ピラミッドは各国家・地域の情勢に応じて複雑な形状をしている。
子供が大量にいて、高齢者が少ない状態である。子供がたくさん産まれている国で見られる。発展途上国では多産となる傾向が強いので、この形となることが多い。
戦前の日本はこの形だった。
年齢層のあいだで人口の差が小さい状態である。少産少死の国で見られ、人口の増減があまりない。先進国でよく見られる。
つりがね型と似ているが、幼年人口が少なく、老年人口が多い。少子高齢化が進行している状態で、今の日本はこれにあたる。子供が少ないので、人口は減少していく傾向にある。
おもに、市町村単位で人口ピラミッドを作ったときに現れる形状である。幼年人口と老年人口は少なくくびれているが、生産年齢人口が非常に多いのが特徴である。つまり労働者が多いということであり、企業が集中して立地する都市で見られる。
国家単位でも見られることがある。例えば、少子化でつぼ型だった国家で再び出生数が増えた場合、星型となる。
星型と同じく、おもに市町村単位で人口ピラミッドを作ったときに現れる形状である。そして形は星型と逆で、生産年齢人口が少ない。星型を示す都市に労働者が出ていってしまっている農村部で見られる。
星型と同様に、国家でも見られることがある。例えば、星型を示している国家で出生数が減った場合、ひょうたん型となる。
逆富士山型とでも言うべきこの形は、2050年の日本で見られるとされる人口ピラミッドである[1]。少子高齢化が深刻化し、老年人口が幼年人口の何倍にも膨らむ。どの国も到達したことのない領域で、この人口構造がどのような社会環境を生み出すのかは未知数である。
人口ピラミッドは、その国が発展していくにつれ、富士山型→つりがね型→つぼ型と変遷していくのが一般的である。